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連想ゲーム

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小堀三松商事社長

 「バイヤーさんからはコト(の提案)が欲しいとよく言われる。でも、モノとコトとの連想ゲームから新しい商品が出てくる」と語るのは三松商事の小堀元裕社長。〝モノからコトへ〟と、「コトの発想」の重要性が強調されているなかで、その二つの「連想ゲームこそが肝要」と指摘する。例えば同社が今年発売したNHK大河ドラマ「おんな城主直虎」のネクタイ。浜松市を中心に順調に立ち上がった。「ネクタイはモノだが、直虎のネクタイはコトが付いた商品。モノだけからは発想が生まれないのだから、コトを付けるしかない」と指摘。昨年はネコのキャラクターのネクタイを発売し、売り上げの一部を動物愛護団体に寄付した。「コトだけ考えていても、モノだけ考えていてもアイデアは生まれてこない」と強調する。(2017/03/07)

自由化

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デザイナーの田山淳朗さん

 「キャリア服がどんどん自由化されて、個性的になった」とデザイナーの田山淳朗。このほど東京・南青山に「アツロウ・タヤマ」の路面店を開店し、40~50代に向けたきれいめの新ブランドもスタート。ベーシックアイテムを今っぽく味付けしたオフィススタイルやコート類なども揃う。「百貨店は働く女性のための服を確立したが、考えていた以上に今は自由をゆるしてくれるようになった。それに応えるような表現をしていきたい」と話す。
 そのために路面店の場所を以前から探していたそうだ。新店はかつて「AT」の1号店を開いたビルで、縁を感じたという。近隣には今、大人のための上質なファッションを扱う店も多い。ちょうどイメージしているような女性たちが目的を持って歩くところになっていて、それも縁か。(2017/03/08)

新分野に挑む

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花菱縫製の野中雅彦社長_8288

 「オーダーメイドの楽しさをあらゆる人に伝えたい」というのは、車いす利用者向けのオーダースーツを開発した花菱縫製の野中雅彦社長。今春から新店の銀座店を含め、直営6店で同商品の販売を始める。車いす利用者が結婚式や就職活動などフォーマルな場でスーツを着用したくても購入する場がほとんどなく、あったとしても、数十万円かかるテーラーによるフルオーダーくらいだった。「当社ではイージーオーダーの強みを生かし、様々な車いす利用者から意見を吸い上げ、試作を繰り返して商品化にこぎつけた」。自社国内工場の通常と同じラインでの量産を実現。それにより、「特殊なパターンやディテールにもかかわらず、5万円以下というリーズナブルな価格設定が可能となった」。「縫製技術によって公平な社会の実現に貢献したい」と、今後も難度の高い新分野の開拓に挑み続ける。 (2017/03/09)

店は劇場であれ

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コックス吉竹英典社長

 「ネット販売が広く普及した今、店はどうあるべきかを考え直す必要がある。私は『店は劇場であれ』と思っている」とは、コックスの吉竹英典社長。3月に行われた社内ロールプレイング大会の閉会のあいさつでこう語った。「店は劇場。そして、そこで働く従業員は演技者だ。誠実に接客し、販売することはもちろん、今後は演技力も教育・訓練していかなければいけない。将来的には、劇場(店)と演技者(従業員)の質が上がり、お客様が入場料を支払いたくなるレベルにまで向上すると良いと思っている」と呼びかけた。既存店売上高が16年6月から9カ月連続で前年実績を上回っていることに触れ、「5年間続けてきたロープレ大会の成果が表れている。今後の課題は客単価の向上。この課題をクリアできれば飛躍的に伸びるはず」。

歓声

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並松:博多阪急店長

 「朝礼で営業時間短縮をお知らせしたら、従業員の皆さんから大きな歓声が上がりましたよ」とは、博多阪急の並松誠店長。4月から金・土曜日を除いて、地階から地上4階までの閉店時刻を1時間前倒しして午後8時とし、5~8階の閉店時刻と合わせる。午後8~9時の売上高は「全体の5%未満」に過ぎない。ネット販売などに対抗していく上で、「1時間早く切り上げてリフレッシュしてもらい、お客さんの多い時間帯に百貨店らしい質の高い接客サービスを提供していくことが大切」と判断。求人環境は悪化する一方で、優秀な人材確保のためには長時間営業は悪い材料。「午後9時までではきついと離職するケースがなくなって、優秀な人材が定着してくれれば」と期待する。(2017/03/13)

ロイヤルティー

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能作社長

 「日本の物作りは間違いなく世界一だが、日本人自身の『たいしたことはない』という態度が外国からの低い評価につながっている」と語るのは能作の能作克治社長。こうした状況を変えるには、自国の文化を見据えた各国の商品開発や、イベントの開催の仕方も参考になる。また、こだわりは「自分が好きになることで生まれる」もので、物作りのこだわりは「極めること」とも指摘。ブランドについては「作るものではなく、認められるもの」であり、「トータルデザインにおいて軸がぶれないこと」が大切と強調する。能作では社長がデザイナーであり、売れ筋商品は社長がデザインする。外部も活用するが「外部デザイナー20人とはロイヤルティー契約を結んで売り上げに応じて支払い、対等の立場で付き合っている」という。(2017/03/14)

新たなリアル

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マーク・モンゾさん

 「新たなリアリティーに気付かせる仕事をすべきだと思う」と話すのは、コンテンポラリージュエリーデザイナーのマーク・モンゾさん。グローバルコーポレーションが輸入・販売するスペインのジュエリーブランド「ミスイ」で、クリエイティブチームを率いる。「ファッションの分野は時代に合わせて変化を続けてきたが、宝飾の世界はまだまだ古い時代に碇をおろしたまま。そこから抜けられない状態になっている」とする。ミスイでは、複数のデザイナーを起用しながら、モダンでアーティスティックなコレクションを作る。「一方で、ジュエリーの歴史や技術を持つ作り手に常に尊敬と祝福の気持ちを表すことも、このブランドのテーマとなっている」としている。(2017/03/16)

かかりつけ

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パルコデジタルマーケ川瀬さんボイス用

 「商業施設のICT(情報通信技術)活用に関する〝かかりつけ〟のパートナーでありたい」とパルコ・デジタル・マーケティングの川瀬賢二社長。パルコの全額出資子会社で、当初はパルコ向けのウェブサイト構築を主力としていたが、ここ数年で事業を拡大、パルコ以外の取引も110施設に達した。「パルコで成功事例を作り、他社施設に広げて業界全体の発展に貢献する」のが企業理念だ。3月1日付で「未来に向けて進化し、領域を従来のウェブ関連中心からデジタル関連全てに広げたい」という思いで、社名をパルコ・シティから変更した。今後、ショップブログやECシステムのほか、ロボットやAI(人工知能)などの活用支援も強化する。システム活用に際して、取引先に出向いて研修も実施、一部施設には常駐スタッフも派遣している。「何でも相談に乗りたい」と意欲的だ。(2017/03/17)

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